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sketch766

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5月28日

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水彩絵の具は、水と紙と筆さえあれば、特別な準備も不要で、「描きたい」と思ったときにすぐ描き始められる使い易さが魅力の画材です。

しかし、その水彩絵の具にも唯一最大の敵があります。それは野外スケッチ時における突然の“”です。

乾いた紙の上を筆の加減により水分をコントロールすることで、自在に表現を深めていくことができる水彩絵の具も、

雨によって予測不可能な水分が画面の上を暴れまわる環境下では、極端にコントロールが難しくなり、雨の量が増えて紙面が水びたしになれば、

積み上げてきた水彩画技術の経験値なんてものは何の役にも立たず、いとも簡単に投げ出してさっさと帰りたくなる状況に陥ります。

 

しかし、花の状態の良いタイミングを見計らい、自分の予定をやりくりし、昼食を用意し、交通手段を駆使して取材先まで出向いたにも拘らず、

何一つ収穫といえるもののないまま帰るときの空しさをむざむざ受け入れたくもなく、また撤収してすぐに雨が止んだりしたときの後悔を

味わいたくもないので、やむなく雨の中でコントロールのままならない画面と格闘するものの、同じ作業に晴天時の2倍以上の時間と神経を

使いながらも普段より内容の悪い画面にしかならない状況と向き合うストレスは、時に徒労にしか思えない時があります。

 

そう、今日は、そんな一日でした。

(気象予報士のみなさん、頼みますよ・・・。予報は予報と頭ではわかってはいますけどね・・・。梅雨入りですって?今朝、そんなことは一言も・・・。)